まずはオーダー! 細かいお金を卓上に置いて

お会計はテーブルでやり取り

ルールその3:できるだけ小銭を用意すべし。

オーダーは都度払いのキャッシュオン。小銭や千円札を卓上に置いてやり取りするスタイル。万札などは厳禁だ。オーダーは最低1杯と1品だけでもOK。気楽に楽しめるのが立ち飲みの醍醐味。

ルールは分かりやすく掲示されている

ルールその4:ひとりで黙々と楽しむこと。

周囲にやたら話しかけることや、おごるなどの行為は禁止。はしご酒に利用したい店ではあるが、酔いすぎていると入店拒否になることも。携帯使用も基本禁止。長居せずにササッと楽しむのが、暗黙のマナーだ。

トマトハイやカミナリハイボールなどオーダーしてみたくなるお酒も

ルールその5:お酒は基本濃いめなので、酔いに注意。

安いし楽しいしグイグイとつい飲んでしまいがちだが、酒がとにかく濃いのは、立ち飲みや酒場あるある。足の疲れも相まってフラフラになる人も多いとか。飲み慣れていない人は、水のチェイサーや薄めオーダーなどを心掛けて。

数人で訪れるなら、外のテラス席でワイワイも楽しい!

ホッピーの箱がテーブルの外席は、紙にオーダーを書いて店内スタッフに渡すのが注文ルール。出来上がりをセルフで取りに行くのも忘れずに!

ルールその6:お酒はグラス交換制。

お酒オーダーは、飲み干してからが絶対ルール。次のオーダーをするときに、空のグラスと交換を!

ポーションが小さいから、好きなメニューを冒険できる

串焼き(かしら、なんこつ)各1本120円(注文は2本から)
まぐろ180円、ポテトサラダ130円、もつ煮込み150円、ハムカツ190円
カウンターから見える鍋

毎日大鍋で仕込むもつ煮込みは、昔から人気の定番メニュー。もつ、豆腐、大根などを味噌ベースで仕上げた、シンプルでほっとする味わい。

ナマズ唐揚げ250円

衣はサクッと、中はふわっと揚げた、大根おろしとネギが添えられた人気の一皿、ナマズ唐揚げ。どのメニューも破格プライスなのは、先代からの仲や関係値で、特別に仕入れられるからこそ。

ビビらなくても大丈夫! 大将も常連も優しいから、飛び込んでみて

玉露割り310円

昼の立ち飲みも終盤に差しかかり、トマトハイから切り替えて、さっぱりとした玉露割りを流し込む。さらに楽しさと酔いが加速する。

ルールその7:サッと立ち去り席を譲るのが、立ち飲み上級者の証。

とにかく静かに自分のお酒を自分だけで楽しんだら、スッと立ち去るのが慣れた客の最上級の立ち居振る舞い。

 

小宮山さん

立ち飲みのいいところって、ひとりでもフリーで気軽に立ち寄れるところ。フレキシブルさが、昼飲みにぴったりです。初めてのお店やエリアだと、最初は緊張するかもですが、意外と飛び込んでしまえば、みんなが教えてくれる雰囲気なので初心者にも優しいはず。基本ルールだけは頭に入れておくと、臆せずに十分楽しめるはずですよ。単価がとにかく安いので、珍しいお酒やフードで冒険してみるのもいい。スタッフの方にオーダーする時は、混雑具合や空気感を読みつつ、ある程度オーダーをまとめてみたり、流れに乗るのがいいと思います。長居しないサクッとな気持ちで、赤羽の聖地の洗礼を受けてみては?

もうちょい飲みたい! 2軒目に行く【食べログで人気の店】丸健水産

「一期一食」
だしをマルカップに入れ、七味を利かせただし割   出典:「一期一食」さん

ほろ酔いでもう一軒!と向かいたいのが「一番街シルクロード」。昔ながらの駅前アーケードを少し歩き進むと、飲兵衛たちの聖地的な店が軒を連ねている。食べログでも人気の「丸健水産」は、創業66年の立ち飲みおでん店。テイクアウトももちろん可能だが、店前のテーブルで、すぐに立ち飲みスタイルで食べられるのが魅力だ。

tomomin826
だしがおいしいおでん   出典:tomomin826さん

練り製品は生魚を1匹ずつ丁寧に捌き、ミンチし、成形から揚げる工程まで、すべて手作りの本格派。手作りならではの、ふわふわのさつま揚げのおいしさは別格! 朝揚げるので、揚げ立て狙いなら早めがおすすめ。もやし、ニラ、ゴマ、にんじん、七味などがミックスされたスタミナ揚(1本340円~)などのレアなメニューもあり、冬は約15品ラインアップするそう。長年継承されてきた秘伝レシピによる、関西風鶏ガラベースの優しいだしは、お酒のアテにも最適だ。おでん5品+ドリンクの立ち飲み限定おでんセット1,000円がお得で、2、3軒目にちょうどいい。

※価格は税込。

撮影:佐藤潮
取材・文:濱口眞夕子(SEASTARS Inc.)、食べログマガジン編集部