【おすすめの組み合わせ1】「メルノワ」×「ピスタチオ」

「ピスタチオ」(追加200円)と「メルノワ」

メルノワは、ミルクのジェラートに、荻窪に本店を置くはちみつ専門店「ラベイユ」の「森のはちみつ」と「ピーカンナッツ」を粒々に砕いたものを合わせたもの。2011年にイタリアで開催された国際ジェラートコンテストで3位に入賞したお店の看板商品だ。

口に含むと、初めにはちみつの濃厚な味わいと香りが広がる。「森のはちみつ」は樹液を含むはちみつで、色合いも茶色というよりは褐色に近くインパクトが強いが、これをまろやかな味わいのミルクのジェラートが優しく包み込む。ここにピーカンナッツの香ばしさとカリッとした食感がアクセントを与える。緻密に計算された逸品だ。

ピスタチオは、創業時からの定番商品。最高品質とされるイタリア・ブロンテ産のピスタチオを浅めに自家焙煎し、一粒ずつ手作業で薄皮をむいてペースト状にしているので、フレッシュで軽やかな香りと味わいだ。

メルノワとピスタチオの2つを合わせて食べても、はちみつ、ミルク、ナッツの味わいが渾然一体となり、好相性。また違った味わいを楽しめる。

【おすすめの組み合わせ2】「ネクタリン」×「完熟南高梅」

「ネクタリン」と「完熟南高梅」

完熟南高梅は、和歌山県みなべ町の梅園で完熟するまで待って収穫されたもので爽やかな酸味を持ち、口の中を涼しい風が吹き抜けるような清々しい感じがする。ほのかな甘みと旨味が感じられる奥深い味わいだ。

ネクタリンは、皮ごと食べられる桃の一種。お店では、メイグランド、黎明、黎王など、旬のものを使い分ける。この日は、黎王をお店で追熟させたもの。まったりとした甘味と、穏やかでほっとする旨味が特徴だ。火が入っていないので、まるで果物そのものを食べているような果実感が口いっぱいに溢れる。

酸味のある南高梅とまったりとした甘みを持つネクタリンの組み合わせもなかなか良く、交互に味わいながら食べ進めるのがおすすめだ。

【おすすめの組み合わせ3】「インディアンサマー」×「カカオ」

「インディアンサマー」と「カカオ」

インディアンサマーは、レモンピールで香りづけしたココナッツミルクのジェラートに、カルダモンのアクセントを加えた創作系ジェラート。まろやかなココナッツミルクに柑橘系のニュアンスをのせ、スパイスの刺激を合わせた大人の味わいだ。

カカオは、イタリア・トリノにあるドモーリのチョコレートのカカオマスを使用。ドモーリのチョコレートは有名なパティシエも使用する最高級品だ。チョコレートは冷やすと硬くなってしまうので、調整が難しいのだそう。味わいは、濃厚ながらまろやか。苦味は強くはない。

今回の3種類のデュオの中で最も印象に残ったのがこの2つの組み合わせ。チョコレートは、もともと南米でスパイスを加えて飲まれていたものでミルクとも相性がよいので、この組み合わせにしてみたが、予想をはるかに上回る相性にビックリ! 是非お試しあれ。

良質なジェラートを届けるために。今後の取り組みにも注目

お店では常時18種類くらいのジェラートが用意されているが、全国の農家から送られてくる旬のフルーツをお店で追熟させながらジェラートを製造し、イベント用など特別なものを含めると年間200種類くらいのフレーバーが登場する。

中井さんはお店で出すそれぞれのジェラートについて、乳脂肪分、たんぱく質量、糖分量、特に硬さについて、数値化してデータ管理し、細かな気配りをしている。お店のジェラート作りにおいては、もうちょっと食べたいな、また食べたいなと思える味わいに調節されているという。

今後の展開についてうかがったところ「農業従事者の高齢化が物凄く進んでいて、体力的にキツくなって辞めてしまう人が増えているんです。このままではおいしい果物を作る人がいなくなってしまうのでは、と危惧しています。私も介入して、なんとか上手く仕組み作りができないかと考えています」 と中井さん。

良質な素材があってこその、おいしいジェラート。中井さんの今後の取り組みにも注目していきたい。

※価格はすべて税込

撮影:外山温子

文:猫井登、食べログマガジン編集部