6時間煮込んだフカヒレ姿煮は極上の味わい
中国料理に欠かせない高級食材、フカヒレ。同店では、収穫量が限られる希少なモウカザメのヒレを使用。旨みを凝縮させるために、わざわざ寒い時期に干すなど加工の仕方にまでこだわった逸品だ。
「宮城県気仙沼産“毛鹿鮫(モウカザメ)”ふかひれ特大姿煮込み」では、このフカヒレを丁寧に下ごしらえした後、中国の宮廷に伝わる、鴨や金華ハム、干し貝柱などから旨みをとった秘伝の「宮廷コラーゲンブラウンソース」で6時間じっくり煮込み、芯まで味を染み込ませていく。
テーブルには熱した土鍋に入って運ばれてくる。目の前で宮廷コラーゲンソースを掛けるとジュワッという音と共に芳ばしい香りが立ちのぼり食欲をそそる。
フツフツと白濁したスープから箸でホロリとほぐれるほど柔らかいフカヒレをすくって、口に運べばプルンとした食感が弾ける。濃厚で旨みたっぷりのスープを含んだプルプルのフカヒレは得も言われぬおいしさ。まさに伝統的な広東料理の華とも言うべき料理だ。
SNS映え間違いなし! 香港発のかわいいスイーツ
同店では最後まで食事を楽しんでもらおうとデザートメニューも充実。中でもSNSでバズりそうなのが、丸い形が愛らしい香港発祥のスイーツ、エッグワッフルだ。
エッグワッフルの特徴は外側がカリカリとして、中がフンワリ、モッチリしていること。この食感を再現するために粉などの配合を工夫したのだそう。焼きたてのワッフルはカリッモチッの食感がたまらない。トッピングは季節のフルーツ。添えてあるハチミツシロップや小倉あんをつければ、お腹いっぱいでもペロリと食べてしまいそうだ。
合わせるドリンクは香港式ミルクティー。イギリス文化が色濃く残る香港ではミルクティーがよく飲まれている。香港ならではの特徴は、濃く淹れた紅茶にエバミルクを使うこと。しっかり茶葉の味が出た濃厚な味わいがやみつきになるおいしさだ。
シェフがわざわざ香港から取り寄せたカップでミルクティーを楽しみ、ワッフルを頬張れば、まるで香港の街角のカフェにいる気分になる。
五味五感に真心を添えて
このほか、専門の点心師が作る点心などバリエーション豊富なメニューが用意されている。
「素材と向き合って、対話し、その素材が持つポテンシャルを引き出して生かすことを大切にしています」と語る中里シェフ。すべての料理で旨みを天然素材から抽出している同店の料理は、品の良い味わいが特徴。子どもから年配者まで心ゆくまで楽しめるメニューがそろっている。
店名の「66」は中国料理の基本、五味(甘味、酸味、苦味、塩味、うま味)と五感(視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚)にプラスワン、作り手と訪れる人の“心”が加わることで、どこにもない「彬龍華66」のおいしさを作りたいという思いが込められている。
ハレの日にふさわしい贅を尽くした料理からお手頃なランチセットまで用意されており、コースでもアラカルトでも好きなスタイルで料理を注文できる。今までにない新しい中国料理の楽しさを味わいに出かけてみてはいかがだろう。