ハンバーグ測量士お墨付の「国産牛ハンバーグ」は選べるソースが決め手!

伝統的な製法で4日間かけて仕込んでいる「デミグラスソース」

「デミグラスソース」でいただく「国産牛ハンバーグ」220g/1,480円
 

五島さん

深い味わいで「とにかく手が込んでいるんだな」と感じました。家庭的なハンバーグではなく、洋食屋さんのしっかりと丁寧に作り込まれたパテとデミグラスソースです。ソースは数種類あって他もおいしい!

ふわふわでジューシー。子どもから大人まで楽しめる王道の味に仕上がっている

パテに使用するのは、雄の黒毛和牛と雌の乳牛をかけ合わせた国産牛。約30kgの肩ロースをブロックで仕入れ、柔らかな中心部分はステーキ用に、残りを店内のミンチマシーンで挽き肉にしている。二度挽きすることで肉の粒を消し、なめらかな食感に。さらに柔らかく仕上げるため、形が崩れないギリギリのつなぎを加え、スチームコンベクションオーブンで軽く火を入れてから、直火のグリラーで香ばしく焼き上げている。

ブロック肉から出た骨や筋はしっかり焼いてから香味野菜と弱火で煮込み、濾してアクや脂肪分を取り除く。自家製デミグラスソースは、その工程を何度も繰り返し10時間ほどかけて作ったフォンドヴォーをベースに、4日間かけて作っている。風味付けは料理酒ではなく、普段グラスで提供しているハウスワイン。手間ひまかけた分だけ濁りがなく、深みとコクが凝縮された味わいだ。

特製フォンドヴォーにミルク感と心地よい刺激を加えた「グリーンペッパーソース」

「グリーンペッパーソース」でいただく「国産牛ハンバーグ」220g/1,480円
 

五島

生クリームとフォンドヴォーがベースと(メニューに)書いてある通り、コクがある柔らかいソース。そこにたまにやってくるペッパーの刺激がドハマりします。今までデミグラスしか食べていなかったのですが、次からはデミに並ぶ候補となったおいしいソースです。

砕いたグリーンペッパーの水煮で爽やかな刺激をプラス。パセリやマッシュルームもたっぷり

ここ最近、自家製フォンドヴォーをベースに開発したという「グリーンペッパーソース」。ご夫婦で店を切り盛りしながら、まかないで毎日のようにハンバーグを食べているからこそ新しい味も閃くそう。「好みに合わせてメニューを増やせるのが個人店の強みですよね」と新保さんご夫婦は笑う。

付け合わせの野菜は近所の八百屋で仕入れたものが中心。プラスアルファで珍しい品種も生産者から取り寄せているそう。スチームコンベクションオーブン、ボイル、直火など、素材ごとに異なる調理法で個性をしっかりと引き出しており、そのままでも十分おいしいが、ソースにからめれば、なおうまい。

こちらも多彩なソースをセレクトできる「国産牛肩ロースステーキ」

「わさび醤油」でいただく「国産牛肩ロースステーキ」180g/2,480円

ザブトンや肩ロース芯といった希少部位だけを使用したステーキ。高火力のグリラーで絶妙に焼き上げたものを、ハンバーグと同様「デミグラスソース」や「グリーンペッパーソース」など多彩なソースで楽しめる。

酵素と旨みがたっぷりの「熟成ガーリックソース」、大根おろし&ポン酢で爽やかに仕上げた「和風ソース」、トマトの酸味と炒めた玉ねぎの甘み、デミグラスソースのコクを調和させた「トマトソース」など魅力的なソースばかり。シンプルに肉質の良さを味わえる「わさび醤油」も人気という。

断面は惚れ惚れするほど美しいピンク色
かつて一世を風靡したステーキチェーンの立ち上げにも携わっていた新保シェフ

大手チェーンの商品開発担当者として「同じ品質のものをどこでも等しく出せるように」とメニューを考え抜いてきた新保シェフ。そのときには妥協せざるを得なかった様々なアイディアを「ハンバーグ&グリル YUKI MI 」ではふんだんに盛り込むことができているという。

「とはいえ、変わったことは何もしていませんよ」と新保シェフは謙遜するが、ここまで既製品や添加物に頼らず一から料理を作る店は貴重だ。それでいて奇をてらわない、老舗洋食店のように完成された味わい。ハンバーグ好きをほっこりとさせる、家庭的かつ上質な要素がぎゅっと詰まった名店なのだ。

※価格は税込。

※時節柄、営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、お店のSNSやホームページ等で事前にご確認ください。

※外出される際は人混みの多い場所は避け、各自治体の情報をご参照の上、感染症対策を実施し十分にご留意ください。

撮影:佐藤潮
文:佐藤潮、食べログマガジン編集部