【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレーとスパイス#39】「マムタージ」
群馬県を代表するインドカレー店「ニューデリー」。中央前橋駅近くにお店を構える創業40年以上の老舗ですが、姉妹店に高崎「マハトマ」、そして前橋「マムタージ」があります。
元々ニューデリーは、日本のカレー史を語る上で欠かせない老舗である湯島「デリー」から派生した「デリース」というお店がその前身。デリースは群馬のみならず、東京、千葉、名古屋にも店舗を構えたのですが、現在はすべて閉店。群馬のデリースがニューデリーとして独立したのが1979年。その後マハトマが開店し、マムタージがさらに開店したというのが簡単な歴史です。今週はその系列店の中でマニアの評価が高い前橋の「マムタージ」に行ってきました。
外観からして実に豪華。アミューズメント感も漂う造りです。店内に入ってみるとそのアミューズメント感はさらに強まります。広い店内は豪華な装飾が施され、2階席もあります。
マハラジャ気分を味わえるようなゴージャスで非日常的な内装は、インド料理やインドが好きな方であれば間違いなくテンションが上がるもの。僕もテンション上げ上げで席に着きました。
まずはデリー系の看板メニューである「カシミールチキンカレー」770円に、ハーフサイズの「スパイスライス」165円を合わせて。元祖激辛カレーとも言えるカシミールですが、こちらのカシミールはデリーのカシミールとも一味違うおいしさ。しっかりと辛い中に玉葱の奥深い甘味を感じ、ほのかにビターなテイストが辛さと甘さどちらも支えて喧嘩させないというバランス感。
スパイスライスはターメリックやカルダモンとバターで炊いたライス。これがカシミールカレーと相性抜群です。ご飯に添えられたチャツネは程良い甘さでカシミールの辛さを和らげてくれる名脇役。カシミール好きなら一度は食べておきたい絶品です。
他のカレーも種類豊富。デリー系には無いメニューも数多くあります。その中から「バダムパシンダ」825円と「チーズクルチャ」660円を注文。バダムパシンダはバダムパサンダと発音されることの方が多いのですが、オーセンティックなインド料理で、アーモンドの風味と甘味がベースとなったリッチなテイストのカレーです。ラム肉のうま味がグレイビーに溶け合い、ピンクペッパーが見た目にも美しく爽やか。濃厚ですが重くないバランス感です。
チーズクルチャのチーズはモッツァレラと豪華。そのまま食べて良し、カレーにつけて良しの逸品。バダムパシンダとの相性の良さは言わずもがなですが、カシミールとも意外な相性の良さに驚きました。
想像以上のおいしさと値段の安さ、ラグジュアリーな空間にすっかり気をよくして食後に「マサラチャイ」396円も注文。インド料理店のチャイとしては甘さ控えめだったのですがそれがここの料理と良く合い、カレーで上がったテンションを穏やかに落ち着けてくれるものでした。
前橋駅から1km少々と歩いて行くには少し離れているものの、これだけのクオリティですから、駅から歩いて行く価値は大いにあります。地元の方にとっては巨大ショッピングモール「けやきウォーク」のすぐ近くということもあるので、買い物の後に行くのにもってこいの最高のインド料理店ですよ。インド料理好きな方、カシミール好きな方、すぐに行ける方はすぐにでも。なかなか行けそうにないという方はブックマークしておくことをおすすめします。