【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレー#122】「Aarti 和泉町店」
スパイスカレーの隆盛はとどまるところを知らず、南インドカレーの勢いも再び過熱。スリランカカレーやネパールカレーなどインド周辺諸国のカレーに目を向ける人も増えてきていますが、そんな今だからこそ、北インドカレーの魅力を再確認しておくべきだと常々考えています。流行のスパイスカレーは食傷気味という方こそ、一度北インド料理のおいしさに触れれば、その後またスパイスカレーの魅力を再発見できたりするものです。
そんな北インド料理店でも大好きなお店がいくつかあるのですが、僕が開店当初から通い続けているのが秋葉原の「アールティ」。何度食べても飽きないおいしさなのです。
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そのアールティが、本店すぐ近くの神田和泉町に2号店をオープンさせました。姉妹店として根津に「チャミヤラキッチン」もあるので、系列店としては3店舗目となります。なぜ本店すぐ近くに同じ名前のお店を出したのか聞いてみると、コロナ禍においても本店は相変わらずの人気で、いわゆる密な空間になってしまうことが少なからずあったそうです。
お客さんにもっと広い場所で安全に食べてもらいたいという思いから、近くに良い場所は無いか探し、こちらを見つけたとのこと。商売第一に考えるなら、1店舗に集中させた方が良いのですが、この状況下だからこそお客さんのことを考えてあえての近隣2店舗。素晴らしい考え方ですね。
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アールティと言えば野菜カレーが非常においしいお店。肉のカレーは、肉の存在感やパワーである意味ごまかしがきくのですが、野菜だけで満足させることができるかどうかは、技術と知識が問われるわけです。
野菜カレーはどれを食べてもハズレ無しなのですが、久しぶりに「アルーベイガンカレー」920円をいただきました。トマト主体のカレーの中にはとろける茄子。そしてホクホクした食感のじゃがいも。これが実においしいんですよ。野菜のみとは思えない濃厚さがありながら、野菜のみだからこそ重すぎないという絶妙なバランス。
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これに合わせるのはナンよりもロティがおすすめ。こちらでは「タンドールローティ」430円という品名。ロティとナンの違いは、使っている小麦粉にあります。ナンは精白した小麦粉で、ロティは全粒粉です。全粒粉だからこその香ばしい風味があり、その香ばしさがひとつのスパイスとなって、カレーのスパイス感を深めてくれるという相性の良さ。最高ですね。
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それだけではありません。アールティはインド屋台料理や、タンドール料理にも定評があるのです。屋台料理からは「アルティッキ」640円をセレクト。アルティッキとは、インドのコロッケのようなものにスパイスとヨーグルトのソースがかかった、インドではポピュラーなスナックです。ヨーグルトの柔らかい酸味と押し出しすぎないスパイス使い。それがクリスピーな食感になったじゃがいもと三位一体のおいしさを構成しています。
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タンドール料理からは「レシミカバブ」1,200円をセレクト。この見た目がまず独特ですね。わかりやすく説明すると、辛くないタンドリーチキンのメレンゲ包み焼きとでも言えましょうか。このメレンゲを割ると中からジューシーなチキンが登場するという、目にも舌にもおいしい逸品です。もちろんメレンゲも一緒に食べることができますし、そうするとフワっとしたエアリーな食感に包まれた中にあるチキンのプリっとした弾力が非常に心地よく感じるのです。
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もちろんテイクアウトも可能です(一部不可のメニューもあります)。今回テイクアウトしたのもやっぱり野菜カレー。「ミックスベジタブルカレー」920円を「サフランライス」400円と一緒に。このミックスベジタブルカレー、ランチのセットでもいただけるのですが、思えば僕が野菜カレーを初めて心の底からおいしいと感じたのはこのカレーでした。これで野菜の魅力に気づいたんですね。
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様々な野菜と一緒に入ったパニール(インドのチーズ)。これがあることによって満足度が高まるんです。サフランライスも正々堂々サフランのライス。硬めに炊いた日本米なのですが、むしろそれが良いのです。インドのバスマティライスもメニューに用意されているので、このあたりは好みで選べば良いでしょう。
本店同様のクオリティに満足しながら、やっぱり大好きなお店だと再確認。神田和泉町店では、アールティのメニューに加え、姉妹店であるチャミヤラキッチンのメニューも食べることができます。より、野菜料理の種類が多いので、様々な野菜カレーを食べ比べることで北インド料理への理解も深まるかと思います。本店、そして神田和泉町店、共に今後も楽しみなお店であり、今後も通い続けること必定の、大切なお店です。
※価格はすべて税込