心に刻んでいるお好み焼き、ありますか?
具材に生地、食材の切り方や焼き方、ソースにマヨネーズまで。そのこだわりや特色は、地域やお店によってさまざま。町の数、人の数だけ思い出も詰まっているお好み焼き。「私のソウルフードはここ」と、心に決めた店がある方も多いのでは? 今回は「◯◯風」だけにとどまらない、福岡の愛すべきお好み焼きを紹介します。
1. 他の「ふきや」とひと味違う|ふきや 竹下店
関西風でも、広島風でもない、福岡のお好み焼きといえば「ふきや」。直方市から天神の街へ出てきた初代が「ショッパーズ専門店街」(現イオンショッパーズ福岡店)に店を構えたのがはじまりです。以来、愛され続けて40年以上。現在は、竹下店、博多店、香椎店、箱崎店、九大病院前店、板付店、七隈店、大橋店の8店舗を市内に展開しています。
今はなき「西新」「赤坂門市場」「福ビル地下」にあった店が懐かしい……という人も多いかもしれません。
重量満点のお好み焼きは580円からとリーズナブル。軽妙なコテさばきでパンッパンッと叩き付けて焼き込んだ、ぎっちりむっちりとした生地は唯一無二です。ガチッと焼き固めた香ばしさ、閉じ込められた出汁粉やキャベツの香りがたまりません。
そして極め付きは、特製のこってりどろソースと酸味を抑えたぽってりマヨネーズ。ふきやファンが「竹下店はなかでも特別」と語る理由はここにあります。
他店のどろソースはやや甘口で、卓上に置かれているためかけ放題OK。しかし竹下店は、ショッパーズ店初期や赤坂門市場店を思わせる“辛口”で、かけ放題ではありません。そして、オリジナルのマヨネーズに加え、竹下店と姉妹店の「ひなや」(綱場町)限定のわさびマヨネーズも用意されています。焼きそば用に考案されたものだそうですが、お好み焼きとも相性抜群。
濃厚ソース、クリーミーマヨ、むっちり生地がずっしりと合わされば、後は無心で頬張るだけ。食べるほどに謎のアドレナリンが放出されるようで、完食後はなんとも言えない達成感と満足感に満たされます。しっかりお腹を減らして出かけてくださいね。
※2021年9月16日に店名を「ひなや 竹下店」に改め、リニューアルオープン。