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おしゃれフードトレンドを追え! Vol.37
痺れ麺を食べるとアイデア閃く? “山椒ブーム”がおしゃれ業界を席巻中!
「最近の流行りは山椒です」。こう語っていたのは日本を代表する七味唐辛子の老舗「八幡屋礒五郎(やわたやいそごろう)」の方。2019年秋冬の東京コレクションの時期に、会場となった渋谷ヒカリエ内の雑貨店で八幡屋礒五郎のポップアップイベントが開かれた。好みのスパイスを選んでオリジナル七味をオーダーできるとあって、ファッションショーの取材帰りのファッション業界人たちが店に殺到していた。私ももちろん駆けつけたわけだが、マイ七味を作る時に聞いたのが昨今の驚くべき山椒ブームだ。鰻にかける山椒から、麻婆豆腐に使われる花椒(ホアジャオ)まで、とにかく山椒が未だかつてないほどスポットライトを浴びているとのこと。食事のみならず、山椒チョコレートや山椒ケーキなどスイーツの分野にも進出中だ。ピリッと舌が痺れる刺激と清涼感あふれる香りが魅力の山椒は、和スパイスの中では特別な存在。巷では数年前から痺れ系ブームが来ているが、おしゃれ業界でも山椒が席巻中だ。
以前、こちらで麻婆豆腐にハマる某ファッションPRについて記事を書かせていただいたが、昔から原宿の中華料理店「龍の子」や「敦煌」の痺れ系麻婆豆腐を愛し続けてきたおしゃれ業界人。今年はどうやらランチタイムに“サクッと麺で痺れる”のがお決まりらしい。
大正レトロな洋館で味わう上品味の本格痺れ麺:原宿 はしづめ
レトロで素敵な洋館、中に入るとグランドピアノや肖像画があり大正時代にトリップした感覚になる不思議な空間で、そこのらせん階段を上がると店がある。原宿 はしづめは今年創業70年の老舗製麺会社「橋爪製麺」による新しいスタイルのお店。日本蕎麦の文化である「蕎麦前」を取り入れた新しい中華スタイルだ。
生姜、パクチー、柚子、などを練りこんだ中華麺や、刀削麺などいろいろなタイプの麺から選べるのが楽しいのだが、中でも注目なのが山椒を練り込んだ麺を使用した粗挽き肉味噌の担々麵。肉味噌やスープはそれほど痺れないのだが、麺に練りこんだフレッシュな山椒の辛味と香りがスープに溶けて時間が経つごとに舌にピリピリくる感覚が新鮮。製麺所とあって、麺のコシとツルツル感はさすが! 辛味に弱い人でも、山椒の程よい刺激を堪能できる品のある担々麺だ。
好みの痺れに調整可能な深夜も営業の人気店:香氣 四川麺条 学芸大学店
出典:はちもぐさん
世田谷を中心に店舗を展開する「香氣」は、多くの激辛ファンにも愛される痺れ麺の人気店。メニューはノーマル担々麺740円(税込)の、紅(くれない)担々麺790円(税込)、黒胡麻担々麺が790円(税込)と親しみやすい価格で、食券を先に購入するスタイルだ。麺は中細ちぢれ麺と細麺ストレートを選ぶことができ、卓上には花椒、中国山椒と青山椒(四川省金陽産で花椒よりさらに香り・痺れ・辛味が強烈)、そしてマイルドな自家製香味酢が用意されているのでお好みで。スープは胡麻と山椒の味わいが深く、スパイスを加えて味変しながら、飽きることなく味わうことができる。山椒痺れの普段使いに、最適のお店だ。
今年は洋風やインド系スパイスよりも、“山椒使い”をマスターしたほうがおしゃれで通、と評価されそうだ。そして“痺れ”は麺でランチでもディナーでも食べたい時にすぐ食べる。家で食べるよりも俄然本格的でおいしいから、痺れ麺は信頼のお店で! そんな痺れラバーが今年はさらに増えそうだ。