〈食通のふるさと納税〉
すっかり定着した「ふるさと納税」ですが、気がつけば毎年同じ物を選んでいてマンネリ、という方も多いのでは? そこで、グルメなあの人に「ふるさと納税」で選べる“とっておきの逸品”を教えてもらいました。
教えてくれる人
大木淳夫
「東京最高のレストラン」編集長
1965年東京生まれ。ぴあ株式会社入社後、日本初のプロによる唯一の実名評価本「東京最高のレストラン」編集長を2001年の創刊より務めている。その他の編集作品に「キャリア不要の時代 僕が飲食店で成功を続ける理由」(堀江貴文)、「新時代の江戸前鮨がわかる本」(早川光)、「にっぽん氷の図鑑」(原田泉)、「東京とんかつ会議」(山本益博、マッキー牧元、河田剛)、「一食入魂」(小山薫堂)、「いまどき真っ当な料理店」(田中康夫)など。
好きなジャンルは寿司とフレンチ。現在は、食べログ「グルメ著名人」としても活動中。2018年1月に発足した「日本ガストロノミー協会」理事も務める。最新刊「東京最高のレストラン2024」は12月8日発売。
最愛のリピートはこれ!
鯛のわん 奇跡のご飯のお供 4種
佐賀県玄海町の仮屋湾で養殖された真鯛をたっぷり使った珍味の瓶詰めです。鮮度を保持したまま締まった切り身の漬けを贅沢に使った「鯛めんたい」「鯛チャンジャ」「鯛のお茶漬け」と新鮮なまま捌いてそぼろにした「鯛味噌バター」の4種類。ご飯と一緒に食べるだけではなく、トースト、パスタ、サラダなどアレンジは無限大です。
大木淳夫さん
玄界灘の仮屋湾で養殖された鯛が、まさに「ゴロゴロ」というくらい大きな切り身で入っていて驚きます。それだけで贅沢な気分に。味はチャンジャ、めんたい、お茶漬け、味噌バターの4種。磯の香りがするチャンジャや箸が止まらない茶漬け、洋系にも展開できるめんたいに味噌バターと、冷蔵庫に入っているだけでワクワクさせてくれるんです。
おすすめの食べ方
大木淳夫さん
鯛味噌バターはポテトサラダに和えたら、味がグンと上がりました。
大木淳夫さん
鯛めんたいはトーストしたブリオッシュにのせたら最高です。
大木淳夫さん
鯛チャンジャはクリームチーズと合わせると抜群。
■寄付先
佐賀県 玄海町
その他のおすすめ商品
昭和の塩辛 イカ墨塩辛 詰め合わせ
1カ月熟成させたイカワタを使用した塩辛は濃厚でうまみたっぷり。甘味料等、添加物は一切使用していないので昔ながらの味わいが楽しめます。発酵食品のため瓶の口を開けてからも味わいがどんどん変化するのも面白いです。
大木淳夫さん
祖母が作ってくれた塩辛のうまさを思い描き、無添加で行きついたこの味。濃厚なうまみとほのかな甘みがたまりません。塩辛は大好きなのですが、そもそも添加物が無いものを探すのが至難な食べ物だけに、こちらと出会えたことが幸せでした。店主が「塩辛の命」と断言し、手間と時間をかけて仕込んだイカワタを、たっぷりと味わっていただきたい。
おすすめの食べ方
大木淳夫さん
なにしろ濃厚なので、うまみの強い日本酒や燗酒にぴったり。味が広がっていきます。
■寄付先
青森県 鰺ヶ沢町
角館納豆製造所 藁苞入り納豆(ひきわり)
創業160年を迎えた今も、昔ながらの手法で手作りし、伝統の味を守り続けている角館納豆製造所のひきわり納豆。香りと粘りがすごく、一度食べたら忘れられないインパクトです。
大木淳夫さん
まず、段ボールを開けた瞬間、藁に包まれた”ザ・納豆”なフォルムで胸が躍ります。そして食せば、納豆とは、かくもふくよかな香りと食感だったのか、いつも食べているのはなんだったんだと驚くのです。創業160年、昔ながらの手法を守りながら作り続けられた味。これこそが伝統というものでしょう。
おすすめの食べ方
大木淳夫さん
醤油ももちろんいいんですが(ちなみにタレは付いていません)、ぜひ塩を少しかけて食べてみてください。より、この納豆のすごさを楽しめると思います。
■寄付先
秋田県 仙北市
文:大木淳夫、食べログマガジン編集部
撮影:溝口智彦