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まずはこれ! トマトと出汁の融合に驚く「氷見イワシ香るナポらー麺®︎」
ラーメン王・小林さんが、トマトとラーメンの意外なほどの相性の良さに驚いた「氷見イワシ香るナポらー麺®︎」1,300円。
ナポリタン風の見た目から、少々くどそうに見えるが、スープは出汁の風味を濃厚に感じつつ後味はさっぱり。トマトの酸味や甘みが際立ちすぎることなく、旨みたっぷりのラーメンスープとして堪能できる。
中細の麺は、ゆで時間約40秒の固ゆでにすることで、食べ始めはしっかりした歯ごたえを感じ、スープを吸って伸びていくにつれ、ナポリタンスパゲティのようなモチモチした食感を楽しめるようになっている。
同店では、丼1杯でフルコース風に楽しめる食べ方を提案している。まずはそのまま味わい、次に粉チーズをふりかけて、さらに温泉卵をのせ、全部を混ぜ合わせていただく。ここまででも十分味変を楽しめるが、締めまでいくなら、白ご飯つきのリゾットセットがおすすめ。氷見の減農薬のコシヒカリ「ひみ穂波」を硬めに炊いたご飯を残ったスープに入れて、トマトチーズリゾットに。この流れで食べることで、ほとんどの人がスープまで完飲するそうだ。
透けるほど薄くスライスした豚ロースのレアチャーシューは、生ハムをイメージ。ちなみにドリンクメニューを見ると、ワインや富山の地酒など、アルコール類のラインアップがラーメン屋とは思えぬ豊富さ。お酒好きな人なら、まずこのレアチャーシューをつまみに白ワインやシャンパンをたしなみ、最後のトマトチーズリゾットあたりで赤ワインにシフトするという楽しみ方もおすすめだそうだ。
小林さん
「Menya Ikuzo Tokyo」と言えば、まずこのラーメンだと思います。食べてみると確かにナポリタンを思わせる味わい。しかしラーメンとしておいしい! トマトの旨みってラーメンと相性がいいんですよね。途中から粉チーズや温玉を入れて味変をしつつ食べるのがいいと思います。リゾットセットもおすすめですよ。
よりディープに富山を感じたい人には、こちらの3品
見た目のインパクトも大! 富山のローカルフード「黒とろろおにぎり」
昆布の消費量が日本一とも言われる富山で、県民の日常食であり、コンビニのおにぎりコーナーにも並んでいるという「黒とろろおにぎり」200円。北海道産昆布に醸造酢の酸味と三温糖の甘みを生かし、糸のように細かくカットした「黒とろろ」をまぶしたおにぎりは、風味豊かでクセになる味わいだ。中に梅干しが入っていてさっぱりいただけるので、どのラーメンにも合うが、シンプルな「氷見そば」990円との組み合わせが特に人気。
小林さん
富山のローカルフードと言われている「黒とろろおにぎり」を食べることができます。表面を黒いとろろ昆布で覆われたおにぎりは、見た目にもインパクトがあります。
本場の「富山ブラック」を都内で堪能
男性人気ナンバーワンは、富山のご当地ラーメンとして最近認知度が上がっている「Ikuzo 富山ブラック」1,100円。もともと富山ブラックは、汗をかく肉体労働者のための塩分補給として味の濃い醤油ラーメンを作ったのが始まりで、白飯と一緒に食べることが意識されている。
そんな富山ブラックも、同店では手間をかけて味を追求。数種のたまり醤油をブレンドしたかえしを使用した豚骨ベースのスープは、しっかり濃い目ながらも、醤油味の角が立ちすぎずコクのある味わい。まさにご飯がすすむ“おかずラーメン”だ。トッピングには豚バラを使用した自家製トロトロチャーシュー1枚がドンとのり、食べごたえ抜群。スープの中にも細かくカットされたチャーシューが入っていて、最後までチャーシューの旨みを感じられるのもうれしい。
小林さん
今となってはかなり全国的にも有名となった富山ブラック。しかしそれでも都内で食べられる店は貴重です。富山ブラック未体験の人はぜひ!
贅沢な人気メニューがついに東京にも「氷見牛しゃぶしゃぶラーメン」
氷見の本店では大人気ながら、まだ東京では定番化していない幻のメニュー「氷見牛しゃぶしゃぶラーメン」1,980円。
希少な最高級黒毛和牛「氷見牛」のA5ランク肉のスライスが3枚のっており、ここに「氷見そば」のスープにも使用されているイワシ出汁をまわしかけていただく。
風味豊かな氷見イワシ出汁のスープに氷見牛の脂が滲み出し、よりマイルドな味わいに。ほどよくサシが入った氷見牛は、脂のしつこさがなく上品な旨みが口の中に広がる。優しい味で贅沢な気分に浸れる、ワンランク上の一杯だ。
小林さん
富山で人気のメニューが実は東京でも準備中。運がいいと食べられるかも。
東京駅からもタクシーで1メーターという場所柄、最近では国内の遠方や、海外から訪れる人も増えてきているという「Menya Ikuzo Tokyo」。このままいけば氷見の食材の魅力が世界に認められる日も遠くはなさそうだが、まずは、奥深い出汁の魅力を知っている日本の皆さんに、ぜひ一度足を運んでみていただきたい。
たとえ「ナポらー麺」の目新しさだけで足を運んでも、出汁の旨みが体中に染み渡るような感覚を味わえるはずだ。
※価格はすべて税込