食のプロたちがレストランを厳選し、語り尽くす食のガイドブック『東京最高のレストラン』。編集長の大木淳夫さんに、「東京の今がわかる店5選」を教えていただきました。フレンチ、イタリアン、中華、日本料理、ペルー料理といずれも興味を惹かれるお店ばかり。

1. 「ESPRIT C. KEI GINZA」(銀座)

オマールブルーのフュメ
オマールブルーのフュメ   写真:お店から

パリの「Restaurant KEI」でアジア人で初めて三つ星を獲得した小林圭シェフが、虎屋銀座ビル11階にオープンしたオールアラカルトのフレンチです。「散々食べ歩いた美食家の最終地点」(浅妻千映子・『東京最高のレストラン2025』より。以下同)と高評価。さらに絶賛されたのがなんとチョレギサラダ。「チョレギサラダ観が覆されると思うので、ぜひ」(小石原はるか)。オープンキッチンで調理のライブ感を味わいつつ、手練れのソムリエの繰り出すワインも楽しめます。

2. 「impronte」(阿佐ケ谷)

パスタ「鱧と青唐辛子のタリオリーニ」 撮影:外山温子

神谷町の名店「ダ・オルモ」の初めての姉妹店です。「最後にグラッパを飲みたくなるってのはいい店の証拠」(マッキー牧元)と言われるほど、大いに食と酒を堪能できるイタリアンで、コースはなんと5,500円。アラカルトも秀逸です。33歳の石田竜一シェフは「とにかく一生懸命」(森脇慶子)。カウンター8席だけの小さなお店ですが、おいしそうな匂いに誘われてどんどんお客が訪れますから、ぜひご予約をおすすめします。

3. 「ON the TABLE CHINESE」(渋谷)

「黒酢牛」 撮影:溝口智彦

中華のレジェンド脇屋友詞シェフの下で23年活躍した、平賀大輔シェフの独立店です。「メニューを読みながらまず1杯飲める」(小石原はるか)と唸らせるほどメニューは魅力的。カウンター越しのシェフとの会話も楽しく、「なにより平賀さんのコミュニケーション力が素晴らしすぎて倒れそうです」(松浦達也)と言われるほど。クリエイティブなコース料理、オーソドックスなアラカルト、どちらも極上です。