出世ごはん

デキるビジネスパーソンはこんなお店で食べている! 元銀座のホステス&開運アドバイザーの藤島佑雪が、かつての同伴その他の経験から見極めた「出世する店」を「おいしい理由」とともにご紹介!

No.13 有名フレンチが勝負をかけたベーカリー&カフェ・ダイニング

ブリコラージュ ブレッド アンド カンパニー

銀座にはいくら飲んでも1万円、逆にそんなに飲まなくても1万円で、さして美人でもないママひとりか、せいぜい、バイトの女の子がひとり手伝ってる程度のスナックって結構あるんですね。腐っても銀座でスナックを構える一国一城のママならば、ほぼほぼ名門クラブでナンバー張ってた(売り上げ上位の)おねえさんなんですよ。そのくらいの力がないとやっていけませんから。銀座で家賃払って、光熱費や材料、人件費払っていくって大変なことですから。銀座にしては場末っぽいというか庶民的に見えても、実力のあるトッププロがやっている。それが銀座のスナックなのです。

 

最近、高級フレンチ「レフェルヴェソンス」が手がけたベーカリーカフェ「ブリコラージュ ブレッド アンド カンパニー」さんって、夜の銀座にたとえると高級クラブが出した超贅沢なスナックだなと。トップクラスのお店、数店からNo. 1を引き抜いてチーママに据えた鳴り物入りで、なおかつ大ママもちょいちょい顔出しにくる、みたいなキラキラ感が満載なんですよね。

出典:sakura007さん

 

ここ、お店の中がパン屋さんとコーヒースタンドとダイニング・カフェに分かれてるんですけど、パンは大阪で行列必至の「ル・シュクレクール」、コーヒーは「NYタイムズ」にも絶賛されたノルウェー発の「フグレン(FUGLEN)」。で、全体をまとめているのが、今をときめく「レフェルヴェソンス」ですから。夜のコース2万円の「レフェルヴェソンス」が、そのクオリティのまま、1個数百円のパンを売る。ダイニング・カフェで1,200円〜でオープンサンドを出す。350円のクロワッサン、ひとかじりするだけでびっくりするくらいおいしいんですから。香りがすごく濃いから、バターをたっぷり使ってらっしゃるでしょうに、食感はめちゃめちゃ軽やか。コーヒーだってアイスなのにめちゃめちゃ香りが立ってる! 銀座のボトルでたとえれば、サントリーの山崎25年並みの華やかな香りがしますから、ショートとトールの中間サイズで600円。でも、お値段以上の感動がある。オープンサンドなんてカツオとかハモとか乗っかってきますし、ローテーブルの席ならば、たとえ260円のエスプレッソしか頼まなくたって、ギャルソンがひざまずいてサーブしてくれるなんて、そんなお店、これまでありました?

出典:karin☆さん

出典:karin☆さん

 

出典:ジョニー神風さん

 

場所が六本木ヒルズのなかでもハイブランドのブティックが並ぶ、けやき坂の路面じゃないですか。当然、家賃がお高いわけです。本来、ブランド力のあるパンやコーヒーのお店っていうのは、極端な話、最果ての崖っぷちにあったって、熱烈なファンが駆けつけてくるから儲かるんです。ていうか、僻地にある方が家賃が安いぶん利益が出る。それなのに、生半可なことでは生き残れない一等地でやるというところに大ママ「レフェルヴェソンス」さまのプロフェッショナルとしての自信、勝負根性をびしびしと感じるわけです。

 

おかげさまで、実はチェーン店が多く、個性的でクオリティの高いパン屋さんやコーヒー屋さんが少ない六本木〜麻布十番エリアの住民、ビジター、大助かり。世界的に出世してるレストランは、さすがですよね。