出世ごはん

デキるビジネスパーソンはこんなお店で食べている! 元銀座のホステス&開運アドバイザーの藤島佑雪が、かつての同伴その他の経験から見極めた「出世する店」を「おいしい理由」とともにご紹介!

No.34 目指せ、脱・指示待ち人間! お客だって、動かなきゃ

指示待ち人間でいちゃダメだとは、よくいわれることですが、実際のところ、「指示されたことしかできないのかっ」と職場で叱咤された方、結構いらっしゃるのではないでしょうか。わたくしは言われてました。銀座のクラブにヘルプとして入ったお店で、死ぬほど美人なママに、入店して1カ月くらいは言われ続けたんじゃないかな。「お客さまのグラス空いてるわよ」「あれだけしゃべって、お名刺いただかなかったの?」みたいに毎度、責められてましたね。もごもごするだけのわたくし、いったいママから「指示されるのを待ってないで、自分で考えて!」と何度、お叱りをいただいたことでしょう。

 

今思えば、最初は緊張していて周りが見えてなかったんですよね。だって、着飾ったホステスのおねえさんたちにお客さまはケイダンレンやダイギシだなんてよくわからないおじさまたち。そして、目も眩むような大金が飛び交っているんですから。でも、場慣れしていくうちに自然に周りにも目がいくようになり、ほかのホステスやヘルプの仕事の仕方を真似ることから、少しずつ“脱・指示待ち”ができるようになっていったんですね。

 

八王子で人気の「煮干鰮らーめん 圓 (エン)」では、何人かにひとり、食後に自分でカウンターを拭いて立ち去るお客さんがいるんです。

出典:さすらいの旅人・全国各地孤独のグルメさん

 

忙しい店員さんを気遣っての行為なのですが、「お客だから、全部してもらって当たり前」というんじゃないんです。店員さんはハキハキ大きな声でお礼を述べ、さらにご自身の職務として、改めてカウンターを拭き清めている。そこにある敬意と感謝のやりとりが清々しく、こういうことがお店の魅力を高めているんだなと。それは誰か、最初のひとりが、されるがままのお客でいるのではなく、お店を思いやったことが始まり。そして、それが常連さんの間で当たり前の行為となっていったようなのです。

八王子が誇る煮干し系スープのラーメン店。上品な後味のスープに、全粒粉入りの自家製中細ストレート麺がナチュラルな印象です。出典:代々木乃助ククルさん

 

指示待ち人間でいるひとって、好き好んで怠けているひとばかりではないじゃないですか。やる気はあるけど、何をしたらいいかわからないだけというひとも多いと思うんです。そういう方は、仕事がデキるひとをよく観察して、真似するといいのではないでしょうか。

 

でも結局、指示されないと何もできないひとって、「何のために仕事をするのか」という根本のところがわかっていないんですよね。仕事をする目的を決めるのは、その組織のトップ。そこから順に指示が下りてくるわけですが、指示待ち人間というのは大体、末端にいて、目的の全体ではなく一部しか教えてもらってなかったりするわけです。

 

ホステスなら「お客さまをおもてなしすることで、売り上げを上げる」。これ、当たり前のようでわかってないホステス、多いですから。20時〜24時の間、やり過ごして日当をもらうのが仕事だと勘違いしてたりしますから。ですので、もしもご自身が指示待ち人間の自覚があるならば、「この指示は、全体として何を目指したものですか?」と上司に聞いて、しっかり答えを聞き出したうえで、「目的遂行のために、何をしたらいいか」と自分で想像するといいんです。

 

完成形を想像して動く。そんな力を養うには、すでに完成した料理が出てくるお店ではなく、自分で完成形を思い描きながら、自由に味をカスタマイズできるところがおすすめ。例えば、具やうどんの温冷の組み合わせを自分で選ぶ「はなまるうどん 新宿東口モア街店」。

本場、讃岐と同じセルフで具を取る方式。コロッケや天ぷら、温玉などから具を選び、ぶっかけ、釜あげ、かけだしなど、うどんのタイプをチョイス。温冷どちらか。組み合わせ次第でオリジナルの一杯に。出典:ななぞぅさん

 

なんとハイボールやカクテルをセルフでつくる「大人のドリンクバー」を備えた「呉越同舟」で、指示待ち人間から卒業してはいかがでしょう?

写真:yoshily214さん

経営はあの『肉の万世』。昼は定食などがあり、夜はビヤホールに。30分390円で飲み放題、オリジナルカクテルつくり放題の「大人のドリンクバー」がすごい。ハイボールの濃さだって、お好み次第! 出典:tatsuyav101さん

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