「おにぎりだけじゃ物足りないし、サンドイッチでも買っとくか」かつてはコンビニやケータリングの軽食的存在だったサンドイッチ。時代とともに具材の厚さを増し、つい写真に収めたくなるフォトジェニックなビジュアルに進化したサンドイッチは、パン好きのみならず野菜好きの心もガッチリと掴んで主役級の食べ物のひとつとなりました。そんな、進化し続ける極厚サンドイッチを、テイクアウトはもちろん、ドリンクなどと一緒にゆっくり店内でも味わえる専門店を紹介します。

本場アメリカのパストラミサンドイッチを再現「キノーズ・マンハッタン・ニューヨーク」(小石川)

アメリカ在住経験のあるオーナーが、「アメリカで食べたうまいサンドイッチを日本でも提供したい」と考え、2006年に文京区・小石川でオープンした同店。全てのサンドイッチに使用しているオリジナルの十穀イギリスパンは時間が経っても味が落ちにくく、東京23区内であれば対応しているデリバリーも大人気。また、欧米を中心に“FATHER OF ALL FOOD”(全ての食物の父)と呼ばれる「アルファルファ」を挟んだメニューが多く、栄養価の高い野菜を効率良く摂取できるのも嬉しい。マスタード&マヨネーズを基本に、香り豊かなパンと具材の旨みを生かしたシンプルな味付けも特徴のひとつ。

SNSの流行とサンドイッチの厚さは比例する!?

2006年にオープンした当初は、1,000円以上するサンドイッチは高いという認識を持つ人も多く、あまりメディアで取り上げられる機会もなかったそう。しかし、2014年頃から、分厚いサンドイッチのある店として取り上げられる機会が増えたという。その頃といえば、スナップチャットやインスタグラムなど、写真や動画投稿をメインとしたSNSが若者を中心に日本でも流行しだした時期ということからも、SNSの流行がサンドイッチの厚さを増幅させたという考えもあながち間違いではなさそう。

厚さ約16㎝!お店イチのボリュームを誇る「アメリカンクラブハウスサンドイッチ」

「アメリカンクラブハウスサンドイッチ」2,083円(イートイン、税抜き)。具材には、チキン、ゴーダチーズ、レタス、アルファルファ、ベーコン、トマト、チェダーチーズをサンド。味付けには、BBQソース&マスタード&マヨネーズを使用。

 

串で刺さないと自立出来ないほどの高さに積み重なった同店随一のモンスター級サンド。見た通り相当なボリュームなので、2人でシェアして食べるのもオススメ。ちなみに1人で食べる場合のコツを店長の福田さんに聞いてみたところ、「2つ分のサンドイッチが1つになっているので、分解して食べてください」とのこと。

牛肉の甘み×スパイシーな香りで人気ナンバー1「パストラミサンドイッチ」

「パストラミサンドイッチ」1,157円(イートイン、税抜き)。具材には、パストラミ、ゴーダチーズ、ピクルス、レタスをサンド。味付けは、基本のマスタード&マヨネーズでシンプルに。

 

パストラミとは、塩漬けにした牛肉を燻製にし、香辛料をまぶしたもの。それを薄くスライスし、たっぷりとパンに挟むのがニューヨークスタイル。半分はそのまま、残り半分はサイドメニューのサルサで味変を楽しむのもオススメ。また、生クリームではなくカスタードクリームとフルーツを挟んだスイーツサンドイッチも人気で、デリバリーではスイーツサンドイッチのプレートのみ注文するお客さんも多いとか。店の近くには、播磨坂さくら並木道があり、テイクアウトのサンドイッチを携えて散歩をするのも気持ちがいい。

 

パンの種類は変更可能。ちょこんと乗ったピクルスがトレードマーク「キングジョージ」(代官山)

「今までにないボリューミーなサンドイッチを多くの人に広めたい」という思いが込められたサンドイッチ・バー。店名のキングジョージとは、オーナーが飼っている猫の名前で、店内のマグカップやコースターにもそのイラストがプリントされていることから猫好きにも人気。全てのサンドイッチはトーストし、温かい状態で食べることができる。サンドイッチの他にサラダもあり、平日は夜21時まで営業しているので、ヘルシーな夕飯を求めている時にもぴったり。

とことん野菜が食べたい時に。鮮やかな断面がフォトジェニック「ベジタリアン」

出典:◆金ちゃん◆さん

 

季節の野菜がこれでもかというくらい詰まった「ベジタリアン」1,500円(税別)。こんなにもボリューミーなのに野菜たっぷりなので、カロリーを気にする人も罪悪感少なめに食べることができるのが嬉しい。通常はセサミ・ブレッドで提供されるが、写真のように他の種類のパンにしたり、野菜やドレッシングも変更してオーダー可能。

代官山店限定のサンドイッチは、その名も「八幡通り」

出典:ryokuさん

 

ペッパーターキー、レタス、トマト、マーブルチーズを黒ゴマの香り豊かなセサミ・ブレッドでサンドした代官山店限定の「八幡通り」1,400円(税別)。脂肪分少なめのアメリカ産ターキーの塩気と、シャキシャキレタスの食べ合わせがたまらない。また、フレッシュなフルーツを使ったスムージー、カクテルなどのアルコール類も充実しているので、休日の晴れた日にはテラス席で好きなドリンクとサンドイッチでゆっくり過ごすのも至高。

 

パンと具の境目を見失うほど詰まっている!一気に野菜不足を解消できる「ポタスタ」(千駄ヶ谷)

無農薬野菜がぎっしり詰まったサンドイッチを500円台(税込)から買えるという手軽さも人気の同店。テイクアウトで色々な種類を買って帰るのも楽しいし、店内カウンターで季節の温かいスープと共に食べるのも良し。店の奥にあるキッチンでは随時調理が行われており、店頭に出来たてのサンドイッチの山が連なる様はまさに圧巻。

既成概念を覆すと“美味しい”が生まれる。和風サンドシリーズ「こうじみそきんぴら」、「ビーンズビーンズキナコ」

出典:ちびきんぎょさん

 

レタス、麹味噌で味付けしたきんぴらを挟んだ、一品で和洋折衷を感じられる「こうじみそきんぴら」500円(税込)。たっぷりの国産黒豆と大豆をきなこで和えた「ビーンズビーンズキナコ」500円(税込)など、スイーツ系のメニューも充実しているので、甘い物が食べたい時の食事にも最適。

食べる前に写真に収めるのを忘れずに。花のワンポイントがガーリー「オーガニックいんげん」

出典:はちもぐさん

 

有機栽培いんげんの胡麻和え、スクランブルエッグ、にんじん、エディブルフラワーをブラウンブレッドでサンドした「オーガニックいんげん」500円(税込)。シャキシャキとした歯ごたえのあるいんげんと甘めのスクランブルエッグの相性は見た目も食感も抜群。また、都内に数店舗ある中でもイートインスペースがあるのは千駄ヶ谷店のみ。JR原宿駅からも徒歩10分ほどで行けるので、買い物の合間にサンドイッチで休憩するのもオススメ。

サンドイッチは、どこまで厚くなる?

野菜をたっぷり食べられて栄養満点かつ、見栄えも最高な激厚サンドイッチ。今後、どこまでその厚さを加速させていき、フォトジェニックぶりを極めていくのか、楽しみにしたい。