【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレー#52】「アジアンダイニング カフェ&バー シャンティ」

「シャンティ」という名前のカレー屋さんというと、スープカレーのチェーン店だったり、今は無きインドカレーのチェーン店を思い浮かべる方もいらっしゃるかと思いますが、今回ご紹介するシャンティは学芸大学駅近くにある独立店の「アジアンダイニング カフェ&バー シャンティ」です。

 

「アジアンダイニング カフェ&バー シャンティ」外観

 

かつて築地にあった「カリカリ」という名店で働いていた、ネパール人男性と日本人女性のご夫婦が出したお店。開店当初はインドネパール系のメニューが中心となっていたのですが、イケメンネパーリーシェフのゴルさんが、どうしてもネパール本場の味を出したいということで、いつからか本格的ネパールメニューも同時に出すようになりました。

 

そこに日本人の姉さん女房しのぶさんのセンスも加わり、カレーうどんなどのメニューも増えてカオス度が増しているのですが、これが実に素敵なカオスなのです。週替わりメニューがある意味その真髄を味わえるのですが、この週は「中華ターリー」1,800円でした。

 

 

ネパールと中華の融合です。そもそもネパールと中国は隣同士であり、ネパール料理にはモモ、チョウメンなど、中華的なメニューも数多くあるので、相性が悪いわけないのです。

 

中華ターリー

 

まずダルとアサリのスープが素晴らしい! ダルはネパール料理の豆スープ。これにアサリが入ります。つまり、アサリの味噌汁のようなものですから合わないわけがない。しかしネパールではこのような発想は無いらしく、ゴルさんが思いついてスタッフのネパール人シェフに食べさせようとしたところ、最初は「えー??」と怪訝そうな顔だったのが、食べたら「美味しい!」となったそうで。

 

ターリーの中のひとつ「モモマンチューリアン」も面白かった。マンチュリアンとはインド料理の中の中華料理という、これまたカオスなジャンルがあるのですが、インディアンチャイニーズとも呼ばれる料理のこと。これにモモ(ネパールの小籠包)が入ったもので、マンチュリアンとカレーのちょうど間の味付けがバランス良くて美味しくて。

 

バフ(水牛)のスクティ

 

ただカオスなだけではなく、本場のネパール料理を美味しく作れるシェフが本気で遊んでいるからこその美味しさがそこにあるのです。事実、バフ(水牛)の「スクティ」750円や「チウラマス」1,400円といった王道ネパール料理も間違いの無い美味しさで。

 

チウラマス

 

場所柄もあり、マニアではない方が多いエリアですが、そのような方のためにインドネパール系のわかりやすい料理を、そしてマニアの為には本格的なネパール料理を。そしてマニアでもマニアでなくても楽しめる、素敵にカオスな週替わりメニュー。磐石の体制です。

 

中華ターリーは週替わりなので常にあるわけではないのですが、人気が高いそうで定期的に出していきたいとのことです。SNSなどでチェックの上、中華ターリーでなくとも気になるメニューがあれば是非行ってみてください。美味しくて楽しくて、居心地の良いお店ですから!

 

※価格は税込

取材・文・写真:カレーおじさん\(^o^)/