【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレーとスパイス#113】福岡特別編「Spice & Dining KALA」&「Curry Toiro」

今回は特別編として、福岡県の名店をご紹介いたしましょう。福岡といえば東京、大阪、北海道に並ぶカレーレベルの高い街としてマニアには知られているのですが、福岡の中心部ではない場所でお店を営む、知る人ぞ知る2つの名店です。

「Spice & Dining KALA」

カレーやスパイス料理好きな方なら、KALAの名前を聞いたことがある方も少なくないでしょう。福岡県の中間市でスタートし「The Tabelog Award」や「食べログ カレー 百名店」でも何度も選出している、日本を代表するモダンインディアンの名店です。そのお店が昨年11月、小倉に移転したのです。

旦過市場の近くにある黄色いビルの1階。関係者以外立ち入り禁止とありますが、これは予約をした方のみ入れる仕掛けがあり、扉を開ける段階からKALAらしさあふれる展開に心躍ります。

2023年春はスパイス会席と題したコース。お酒とのペアリングの数によって価格が変わるのですが、5種のペアリングがついた「小僧」コース(24,000円)をいただきました。

トロのスパイス寿司

KALA初という和食をテーマにしたスパイス料理が全10品。島らっきょうと合わせたトロのスパイス寿司(シャリの代わりにレモンライス)など、一捻りある料理がどれもおいしかったのですが、中でも特に感動したのがイベリコベジョータ肩ロースと若松トマトのおでん。

イベリコベジョータ肩ロースと若松トマトのおでん

まずはトマトを食べればスパイスのきいただしが染み込んだ自然なうま味と香りが口の中に広がります。途中から巾着を割ってみると、中には餅とビンダルーソースが入っており、これをだしにといていくとおもちビンダルーに、さらに言えばおでんビンダルーに進化するという楽しさ。

ビンダルーとはインド南西部ゴアの名物料理で酸味と辛味が特徴。具材はポークがポピュラーなのですが、このおでんビンダルーの豚はイベリコベジョータの肩ロースという豪華さ。巷間「良い素材はそのまま食べるのが一番」などと言われたり、「それをカレーにするなんてもったいない」という言葉をかけられりすることも少なくないのですが、こちらは素晴らしい食材をシンプルに味わった後でカレーに変化させたらもっとおいしくなるという素晴らしさを感じさせてくれます。

ラムと納豆のサモサ

他にも、ラムと納豆のサモサも驚きがありました。納豆の粘りは感じさせず、ラムのクセの部分と納豆のクセの部分が調和して奥深いうま味が体内に広がっていくような感覚になります。

個人的な話ですが、僕は基本的に餅も納豆も好みません。自ら選んでそれを食べるということは普段全く無いと言えるくらいなのですが、そんな僕でも心底おいしいと感動できる素晴らしい料理であり、コースでした。

お酒も楽しく、雪漫々に青唐辛子をつけたものや、春鹿鬼斬とマンゴービネガーを合わせたものなど、料理との相性も考え抜かれたペアリング。お酒を沢山飲める方ならさらに一段階上のコースが最高でしょうし、お酒を飲めない人にも楽しいコースでした。

お店は予約制で、時期によってメニューが変わるので今回ご紹介した料理が味わえるとは限らないのですが、いつ行ってもどの料理を食べても毎回感動できるお店です。