沖縄料理のイメージが変わる!? 嘉門タツオさんが薦める三大メニュー

野趣あふれる「羽根付きやきてびち」だからこそ美酒に合う

フライパンで焼かれている肉の塊は、沖縄から直送された豚足だ!

「てびち」とは豚足を煮込んだ沖縄の郷土料理。それをカリカリに焼き上げたメニューが、那覇市の老舗「おでん東大」で評判となり、今では市を代表する名物のひとつとして定着している。そんな知る人ぞ知るローカルフードを飯泉さん流に仕上げたのが「羽根付きやきてびち」だ。

「羽根付きやきてびち」950円
 

嘉門さん

羽付きで香ばしく、骨をしゃぶりながらいただきます。定番のオリオンビールだけでなく、実は赤ワインにも合うんです。

ビールと合わせるなら酢醤油をつけても良い。ワインならそのままがおすすめ

パリッと芳ばしい焼き目を割れば、中からプルッと柔らかそうな豚足が顔を出す。同時に立ち上るのはワイルドな獣臭。良い意味でクセのある香りがたまらなく、食欲を刺激する。圧力鍋で柔らかく煮込まれた豚足は、とろとろとコラーゲンを感じる食感。旨みも香りも非常に力強く、さっぱり感をプラスするならオリオンビールと合わせるのが定番だ。

ホップを利かせたオリオンのクラフトビール「75BEER」とも相性は高いが、嘉門さんのおすすめは赤ワイン。華やかな果実味と香りが引き立ち、ワンランク上のワインに感じられるはずだ。まさに美女と野獣のような組み合わせ、絶妙なマリアージュを楽しんでいただきたい。

手をかけた分だけ、おいしさが閉じ込められている「若鶏の半身揚げ」

あえて衣はつけず、素揚げでパリッとヘルシーに

沖縄料理といえばラフテーやソーキなど豚肉のイメージが強い一方で「ケンタッキーフライドチキンの1人当たりの消費量が全国1位なんです」と飯泉さん。お祝い事でのごちそうは鶏肉がポピュラーということで、贅沢に若鶏を半身揚げした料理も用意している。

「若鶏の半身揚げ」1,100円

何が贅沢なのかと言えば、その手間隙のかけ具合だ。丸鶏を半分にカットし、長ネギ10本と醸造酢2リットルを使用した特製ダレに約12時間漬け込み、じっくり30分ほど蒸し上げ余計な脂を落としてから、高温の油で一気に旨みを閉じ込めているという。さらにローズマリーを添えてバーナーで炙り華やかな香りも上乗せ。一見すると豪快な料理だが、旨みも香りも上品なのが印象的だ。

お客さんの目の前で、飯泉さんが部位ごとに食べやすくカットしてくれる
 

嘉門さん

カリッと骨まで油が通ってます!

すべてがハイパワー。インパクト抜群の「四川風パクチー麻婆豆腐」

「四川風パクチー麻婆豆腐」880円
 

嘉門さん

硬めの島豆腐を麻婆にすれば独特の味に! もちろんパクチーもいい味出してます。

四川花椒、麻辣醤、潮州ラー油など15種類ほどの調味料を独自に配合

沖縄食材を活かしたオリジナル中華。大豆の味が濃く食感もはっきりしている島豆腐、シャッキシャキで香りも豊かなパクチー、ハンバーガー用という極粗挽きの牛肉と、使用しているどの食材も個性的だ。辛み、痺れ、旨み、香り、すべてがパワフルながら、バランスよく一体感のある味に調えられている。

「早摘み天然もずく酢」など定番の郷土料理もハイクオリティ!

「早摘み天然もずく酢」550円

日本一のもずくの産地である沖縄県。一般的な糸もずく、養殖の太もずく、天然の太もずくと主に3種が収穫される。なかでも「うるま食堂」が取り寄せるのは、ぬめりが強く食感も良いという、早摘みかつ天然の太もずくだ。キャビアやシュリンプカクテルなどで使用される2層式のガラス容器に盛り付けるなど器にまで気を使う。極めつきは箸置きである。これは「箸にぴったりなものを」と飯泉さんが古宇利島の海岸で収集したサンゴなのだ。

空間、料理、ドリンクのみならず、器や箸置きにまで宿る飯泉さんらしいホスピタリティ。沖縄料理というジャンルには収まりきらない魅力にあふれている。嘉門さんをはじめとする食通が足繁く通うのも納得だ。

※価格は税込。

※時節柄、営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、お店のSNSやホームページ等で事前にご確認ください。

※外出される際は人混みの多い場所は避け、各自治体の情報をご参照の上、感染症対策を実施し十分にご留意ください。

文:佐藤潮、食べログマガジン編集部 撮影:佐藤潮