メインの酒肴はシンプルゆえに確かな技術が求められるローストビーフ

サヴァ缶と同じく名物としておすすめしたいのが「和牛の炙りローストビーフ〜根セロリのピュレ添え〜」。表面をこんがり焼いた牛肉を、58℃で2時間かけてじっくり低温加熱した一品だ。

柔らかな食感に仕上げた牛肉は、脇に添えられたピュレなどにつけて味変をして楽しむことができる。なかでも根セロリをしっかりと炊いて、ミキサーで滑らかにした根セロリのピュレはまろやかでいて、根セロリの爽やかさが後を引く。

塩沢さん
定番のローストビーフながら、肉質も火入れも素晴らしく、付け合わせの根セロリのピュレが心憎い。一緒に食べると牛肉の旨みを引き立て、違った味わいが楽しめます。
フルーツの白和えで、和食の新たな境地を垣間見る

和食の定番料理のひとつである白和えも、鳥羽シェフの手にかかれば、これまで味わったことのない創作料理へと変貌する。メインの具材は季節のフルーツという時点で意表を突く。今回は酸味と甘味のバランスに優れた甘夏が登場だ。

塩沢さん
本来豆腐で和える白和えにマスカルポーネチーズを加えることで、ハイクオリティな創作料理に。マスカルポーネの濃厚なコクを生かしつつ、チコリのほのかな苦みも絶妙。さらに果物本来の魅力を損なわないのは、さすがの一言です。
爽やかな後味が心地よい酔いを演出する至極の一杯

これまで紹介してきた料理に合わせたいアルコールメニューも充実。ナチュラルワインや日本酒など品揃えは豊富ながら、塩沢さんがイチオシするのが「大葉モヒートサワー」だ。ミキサーで細かく砕いた大葉と大葉シロップ、さらにアクセントに梅干しを加えた一杯となっている。

塩沢さん
生の大葉をたっぷり使用しているので、爽やかな香りがたまりません! 梅干しの酸味も加わりさっぱりとした後味で、これから蒸し暑い季節にぴったりです。何杯でも飲めちゃいますよ!
メニューを覗けばこの大葉モヒートサワーのほかに、「オーガニック御茶ビール」(500円)、「薬膳ハイボール」(580円)など、実に気になるアルコールメニューがある。さてお次はどのドリンクと料理を合わせようか。そんな思いを巡らすのも楽しい。
ポップで洒落た店内を見渡せばDJブースもあり、今後は鳥羽シェフ自らがレコードを回すイベントも構想中だとか。ミシュラン星付きシェフが、果たしてどんな選曲でこの店を盛り上げるのか、今後の展開に期待は高まるばかりだ。